エレファント・ビジュアライザー調査記録

ビジュアルプログラミングで数式の変形を表すことを考えていくブロクです。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

群論の計算(39)

正規拡大・原始元の存在定理 ここでいったん正規拡大などの議論を考え直してみます。『現代代数学』*1、『代数学』*2 を参考にしています。復刊版があるようです。 (現代代数学) 定理 30.6 を半群 から体 の乗法群への相異なる準同型とします。このとき ()で…

群論の計算(38)

根が冪根で表すことができるならばガロア群は可解群 この項は『今度こそわかるガロア理論』*1 も参照しています。 定理 6.2 を含む体 のガロア拡大体 のガロア群を とします。 が可解群である は累巡回拡大である 定理 6.4 を の原始 乗根とします。 は を含…

群論の計算(37)

ガロア群が可解群ならば根は冪根で表すことができる 定理 5.27 を含む体 上のある多項式の最小分解体 は、ある を用いて と表せます。 定理 5.28 を を含む体とします。 上のある多項式の最小分解体を 、ガロア群を とするとき が成り立ちます。 定理 6.6 を…

群論の計算(36)

全体が見えるまでさらに定理を書き直していきます。 可解群の定義 上の多項式 の根の1つ を加えた拡大体 を冪根拡大体と呼びます。冪根拡大を繰り返してできる拡大体を累冪根拡大体と呼びます。 すなわち体の列 が存在して、 が の冪根拡大である()とき を …

群論の計算(35)

体と自己同型写像(9) さらにまた少し定理を書き直していきます。 定理 5.32 を体とします。 を の有限拡大体とします。 を と の任意の中間体とすると が成り立ちます。[証明] は 上のベクトル空間となります。その次元を とし、 を基底とします。 となりま…

群論の計算(34)

体と自己同型写像(8) また少し定理を書き直していきます。 定理 5.9 を体とします。 を 上の 次既約多項式、 を の異なる根であるとすると を満たし 上では恒等写像であるような から への同型写像 が存在します。[証明] とおき、 を 上の代数の準同型で 、 …

フラクタル代数言語 Fractal (1)

目標 プログラミング言語Prolog拡張した「フラクタル代数言語 Fractal」を定義することをこのブログの目標の1つとしています。 背景 現在、サーバー上で無限の時間にわたって動作するプログラムと連携して、入出力を行うクライアントがあるというシステムが…

群論の計算(33)

体と自己同型写像(7) またしばらくは本に沿って進めていきますが、その前に少し定義を書き直しておきます。 定義 ガロア群 は を含む体とします。 の最小分解体 の 上の自己同型群を のガロア群と呼び と表します。 定義 ガロア拡大 体 を体 の有限拡大(拡大…