エレファント・ビジュアライザー調査記録

ビジュアルプログラミングで数式の変形を表すことを考えていくブロクです。

エレファントな関数論(1)

行列の行または列を入れ替える操作によって不変であるようなものの記法について、テンソル積を使って書くことができるかと思いましたが、今のところできていません。行または列の結合を可換な和と考えればよいと思われるので可換な和の記法、推移律の記法について考える必要があると思われます。これについては今後考えていきます。

ここでは関数論に関する記法について考えてみます。「ガロア理論の頂を踏む」の中で代数学の基本定理の証明でリウヴィルの定理が(この定理を使った証明ではないが)出てきたので、これがうまく書くことができるかどうかを考えていきます。またリーマン予想の説明を書こうとしたときに解析接続が出てきたので、これについても考えていきます。関数論についてはできるのかできないのか予想ができるほどは知らないので、とりあえずやってみて何かのヒントになれば良いというのが目標です。

複素関数論の基礎」(<書籍紹介> 複素関数論の基礎(山本直樹 著)【数学】)という本を買ったので、この本を中心に見ていきます。この本の付録というところに「一致の定理と解析接続」、「リウビルの定理と代数学の基本定理」という項目があるので、ここにたどり着くまで見ていきます。この本には初歩的が書かれていると思われますので、なんとか読むことはできると思います。

コーシーの積分定理

コーシーの積分定理(定理4.3)から始めることにします。用語がよくわからないのでWikipediaに従って書きます。

 D を単連結な領域、 f(z) D 上で正則な複素関数 C D 内の閉曲線とすると、
 \displaystyle \oint _{C} f(z) dz = 0
が成り立ちます。領域とは連結開集合とします。

定義からこの定理の証明ができるような記法について考えていきます。

導関数が連続のときのグリーンの定理とコーシー・リーマンの関係式による証明がWikipediaにあったのでこちらも引用しておきます。

 f(z) = u(x,y) + iv(x,y) が正則関数で導関数が連続とすると
 \begin{eqnarray*}
\oint _{C} f(z) dz & = & \oint _{C} [ u(x,y) + iv(x,y) ] (dx+idy) \\
 & = & \oint _{C} (udx - vdy) + i\oint _{C} (udy + vdx) \\
 & = & -\iint _{D} \left ( {\frac {\partial v}{\partial x}}+{\frac {\partial u}{\partial y}} \right ) dxdy + i\iint _{D} \left ( {\frac {\partial u}{\partial x}} - {\frac {\partial v}{\partial y}} \right ) dxdy \\
 & = & 0
\end{eqnarray*}
が成り立ちます。 D C で囲まれた領域を表します。

複素関数論の基礎

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複素関数概論 (数学基礎コース)

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基礎数学8新版 複素解析

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複素解析 1変数解析関数 (ちくま学芸文庫)

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