コーシー・リーマンの方程式
まずコーシー・リーマンの方程式について調べたほうが良いようなので調べてみます。ここでもWikipediaに従って定義します。複素数 の関数
が点 に対して以下の極限が存在するとき、点 で微分可能であると言います。この極限値を微分係数と呼び を の関数と考えたものを の導関数と呼びます。
この極限は
- 任意の に対して が存在して ならば
と定義します。この定義より を実軸上または虚軸上に限定しても成り立ちます。よって2つの極限値
は等しいので
が成り立ちます。
よって の近傍で
が成り立ちます。
となるので上の等式が成り立つことは
が成り立つこと同値となります。これらの等式をコーシー・リーマンの方程式またはコーシー・リーマンの関係式と呼びます。
複素数 を から への写像と考えて行列で
\begin{pmatrix} x & -y \\ y & x \end{pmatrix}
と表します()。 が で微分可能 で微分係数が とすると
が成り立ちます()。これは または としても成り立つので
が成り立ち
となって の近傍でコーシー・リーマンの方程式が成り立ちます。