ハイパー演算子
『計算論 計算可能性とラムダ計算 (コンピュータサイエンス大学講座)』の「問 1.3.17 (4)」が簡単にはできそうにないので、まず『コンピュータと数学 (現代基礎数学)』の第5章を見ていきます。第5章では「ハイパー演算子」(wikipedia:ハイパー演算子と同様ですが記法は異なります)から関数族の階層を定義しています。この階層は「グジェゴルチク階層」(wikipedia:グジェゴルチク階層、『数学基礎論の応用』*1参照)と同様のものと考えられます(定義は異なります)。この階層から「問 1.3.17 (4)」が得られると考えられます。
定義 5.2.1 自然数 に対して
を
と定義します。ここで
を表しています。
のとき
のとき
が成り立ちます。以下でこれを示します。
(1)
のとき 
「 のとき
」 (*)ならば主張が成り立ちます。
のとき
なので成り立っています。
のときに成り立つ(すなわち
)と仮定すると
となるので
となります。 なので
となって
のときにも成り立ちます。
よって帰納法により(*)が成り立ちます。
(2) 
となるので のとき成り立ちます。
と仮定すると
となります。よって任意の に対して
ならば
が成り立ちます。
と仮定すると
が成り立つので任意の
に対して
となります。よって
となって
のときも成り立ちます。
よって帰納法により主張が成り立ちます。