フェルマーの小定理パズル(7)
「数学ゲーム(24) - 非専門的シンギュラリティー研究所」、「数学ゲーム(25) - 非専門的シンギュラリティー研究所」で考察した二項定理を証明するプログラムを作ることを考えます。
まず二項定理の証明を見ていきます。
二項定理の証明
- (1) 可換環
に対して多項式環
が存在します。多項式
の
の係数を
とします。多項式
に対して
が成り立ちます。
- (2) 多項式
の
乗を
、
の
の係数を
とします。
- (3)
とおきます。
- (4)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
- (5)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
- (6)
は整数となります。(
は自然数、
)
- (7)
(
は自然数、
) とおきます。
- (8)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
- (9)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
- (10)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
- (11)
は整数となります。(
は自然数、
)
(1) 可換環
に対して多項式環
が存在します。多項式
の
の係数を
とします。多項式
に対して
が成り立ちます。
の元を自然数をインデックスとする有限個以外は
の
の元の集合
と定義します。(
のときは
とします)
- すべての
に対して
である
を
とします。
であり、それ以外のすべての
に対して
である
を
とします。
とします。すると、
が可換環であることから加法の結合法則、交換法則が成り立ち、
は加法の単位元となります。
は
の加法の逆元
となります。
とします。
となります。
とします。すると、
が可換環であることから乗法の交換法則が成り立ち、
は乗法の単位元となります。
が可換環であることから分配法則が成り立ちます。
であることから となって
- 乗法の結合法則が成り立ちます。
よって は可換環となります。
は
と独立な
を含む可換環の最小のもので、
に対して
が成り立ちます。
(4)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
に関する帰納法で証明します。
のときは(3)から成り立ちます。
のときに成り立つと仮定します。
(仮定)
仮定と(1)から
よって のときにも成り立ちます。
(5)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
(1)と(4)から
となって成り立ちます。
(6)
は整数となります。(
は自然数、
)
(4)と(5)から成り立ちます。
(8)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
(7)から
となって成り立ちます。
(9)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
を示します。(7) より
となり成り立ちます。
(10)
が成り立ちます。(
は自然数、
)
(4)、(5)、(8)、(9)から に関する帰納法により成り立ちます。





