非専門的シンギュラリティー研究所

無限に動き続けるシステムを表す方法を AI なども使って考えていきます。

証明路開発支援システム(11)

証明路開発支援システム(6) - 非専門的シンギュラリティー研究所」の証明を「証明路」にしていきます。まず(1)から(4)までを考えます。

(1) ユークリッド整域は単項イデアル整域となります。

[証明]

  •  R をユークリッド整域とします。
  •  R が単項イデアル整域であることを証明します。
    •  I R のイデアルで  I \ne \{ 0 \} とします。
    •  I が単項イデアルであることを証明します。
      •  a \in I a \ne 0 f(a) が最小となる  I の元とします。
      •  I = (a) であることを証明します。
        •  b \in R をとります。
        •  b \in (a) であることを証明します。
          •  R がユークリッド整域であることから、 b = aq + r であって、 r = 0 または  f(r) \lt f(a)となる  q, r \in R が存在します。
          •  f(a) は最小なので  r = 0 となります。
          • よって  b = aq \in (a) となります。
        • よって  I = (a) となります。
      • よって  I は単項イデアルとなります。
    • よって  R は単項イデアル整域となります。
[証明終わり]

(2) 整域の素元は既約元となります。

[証明]

  •  R を整域、 a R の素元とします。
  •  a が既約元となることを証明します。
    • 既約元の定義より  a R の単元ではありません。
    •  a = bc b, c \in R とします。
    •  b R の単元または  c R の単元となることを証明します。
      •  a R の素元であるから  a \mid b または  a \mid c となります。
        1.  a \mid b のとき
          •  b \in (a) = (bc) から  b = bcx となる  x \in R が存在するので  1 = cx となって  c R の単元となります。
          •  b R の単元または  c R の単元となります。
        2.  a \mid c のとき
          •  c \in (a) = (bc) から  c = bcx となる  x \in R が存在するので  1 = bx となって  b R の単元となります。
          •  b R の単元または  c R の単元となります。
    • よって  a は既約元となります。
[証明終わり]

(3)  R を整域、 n, m \ge 1 とし、 p_1, p_2, \cdots , p_n q_1, q_2, \cdots , q_m R の素元とすると、 p_1 p_2 \cdots p_n = q_1 q_2 \cdots q_m ならば  n = m であり、適当に並べ替えると任意の  1 \le i \le n に対して  (p_i) = (q_i) となります。

[証明]

  •  R は整域なので(2)より  p_1, p_2, \cdots , p_n q_1, q_2, \cdots , q_m R の既約元となります。
  •  n に関する帰納法で証明します。
    1.  n = 1 の場合を証明します。
      •  p_1 = q_1 q_2 \cdots q_m となります。
      •  p_1 R の既約元なので  (p_1) = (q_i) となる  i が存在して、その他の  q_j はすべて単元となりますが、 q_j は既約元なので単元となることはありません。
      • よって  m = 1 であり  (p_1) = (q_1) となります。
    2.  n \gt 1 として、 n より小さい場合は主張が成り立っているとし、 n の場合も成り立つことを証明します。
      •  (p_1) \supseteq (p_1 p_2 \cdots p_n) \ni q_1 q_2 \cdots q_m であり  (p_1) は素イデアルであるから  (p_1) \ni q_i となる  i が存在します。
      • 番号を付け替えてこの  q_i q_1 とします。
      •  a p_1 = q_1 となる  a \in R が存在します。
      •  q_1 は既約元なので  a は単元となります。
      •  a p_1 p_2 \cdots p_n = a q_1 q_2 \cdots q_m となるので  q_1 p_2 \cdots p_n = a q_1 q_2 \cdots q_m となります。
      •  R は整域なので  p_2 \cdots p_n = a q_2 \cdots q_m となります。
      •  a は単元なので帰納法の仮定より  n = m であり、適当に並べ替えると任意の  2 \le i \le n に対して  (p_i) = (q_i) となります。
      • よって  n の場合も成り立ちます。
[証明終わり]

(4) 一意分解整域の既約元は素元となります。

[証明]

  •  R を一意分解整域、 a \in R を既約元とします。
  •  R が一意分解整域であることから素元  p_1, p_2, \cdots , p_n \in R \ (n \ge 1) が存在して  a = p_1 p_2 \cdots p_n と表すことができます。
  •  a は既約元なのである1つの  p_i 以外の  p_j は単元となります。
  • よってある単元  b が存在して  a = b p_i となり、 (a) = (p_i) となるので  a は素元となります。
[証明終わり]