整列可能定理(9)
まず『公理的集合論への一歩 無限についてのおはなし (数学セミナーライブラリー)』の必要な部分を引用しておきます。
定義 1.5 (3) 全順序集合
が以下を満たすとき、
は整列集合であるという:
のどんな部分集合
に対しても、
が空でなければ、(
についての)
の最小元が存在する。
つまり、であって、どんな
の元
に対しても、
が
と異なれば
となるものが存在する。
整列集合
と
の元
に対して
定義 1.8 (整列集合上の再帰的定義)
を整列集合とする。
の各元
と各集合
に対して、集合
が与えられているとする。
このとき、以下の二つを満たす関数がただ一つ存在する:
(1)の定義域は
である。
(2) すべてのに対して
が成り立つ。
定義 1.9 (順序数) 集合
が以下の二つの性質を満たすとき、
は順序数であるという:
は推移的である。つまり、
と
を任意にとると、
である。
は整列集合である。
補題 2.1 (1)
を順序数として
とすると、
も順序数である。
(2)と
を順序数とすると、
と
は同値になる。
(3)と
を順序数とすると、
あるいは
が成り立つ。
(3)と
を順序数とすると、
、
、
のいずれか一つのみが成り立つ。
(4)を順序数からなる集合とすると、
も順序数となる。
(5)を順序数からなる空でない集合とすると、
も順序数となる。
定理 2.7
を整列集合とする。このとき、順序数
と順序同型
が存在する。さらに、このような
は整列集合
に対してただ一つしかない。
「整列可能定理(2)」に書いた証明を書き直します。
の定義は『公理的集合論への一歩 無限についてのおはなし (数学セミナーライブラリー)』の通りにするとうまくいかないようです。
とすると
が成り立つとなっていますが以下のようになります。
- 「フォン・ノイマンの順序数」で考えます。
-
-
の場合を考えます。
-
-
-
-
- よって
は成り立ちません。
集合
に対して順序数
と全単射
が存在する。
[証明]
-
をとります。
- 選択公理より選択関数
があります。
-
を定義します。
- 各順序数
に対して集合
を
と定義できます。- ここで
は関数の制限、
は関数の値域
- ここで
- 各順序数
-
の像を
とします。
-
-
は集合です。
-
-
を定義します。
-
の各元
に対して順序数
を
と定義します。
-
-
の像を
とします。
-
-
は順序数からなる集合となります。
-
-
とおきます。
- ここで
-
ならば
-
ならば
- よって
ならば
または
となります。
-
となる
が存在しないとき
-
ならば
となります。
-
となります。
-
-
となる
が存在するとき
-
となります。
-
- ここで
-
とおきます。
-
であることを証明します。
-
のとき
-
となります。
-
-
のとき
-
となります。
-
-
-
-
となります。
-
とおきます。
- すると
と
の定義より
が成り立ちます。
-
を示します。
-
をとります。
を示します。
-
より
-
より
-
より
-
-
-
を示します。
-
として
を示します。
-
より順序数
が存在して
- よって
-
-
-
-
は
となる順序数
で最小のものです。
-
ならば
であることを示します。
-
とします。
-
ならば
であることを示します。
-
をとると
が存在して
-
より
が存在して
-
は
となる最小のものなので
- よって
-
- よって
-
-
は
となる最小のものなので
-
-
を示します。
-
なので
と仮定して矛盾を導きます。
-
なので
となります。
-
の定義より
-
が
の選択関数であるから
- これは
の定義(
)に反します。
-
- したがって
となります。
-
- 以上より
が
となる順序数
で最小のものであることがわかります。
-
とすると
が全単射となることが
の定義と
の最小性からわかります。
-
より
は全射です。
-
が単射であることを証明します。
-
とします。
-
を示します。
-
を示します。
-
と仮定すると
となることを示します。
-
の定義より
となります。
-
ならば
なので
です。
- よって
となります。
-
- これは
に矛盾するので
となります。
-
-
は
となる最小の順序数なので
-
なので
です。
- しかし
なので
-
は
となる最小の順序数なので
- よって
となります。
-
- よって
となります。
-
ならば
となります。
-
ならば
となります。
-
ならば
、よって
となります。
- よって
は単射です。
-
-






















