『公理的集合論への一歩 無限についてのおはなし (数学セミナーライブラリー)』の整列可能定理の証明を書き直していきます。そのための補題を追加します。
補題 1 を順序数からなる集合とすると、
が存在します。
[証明]
-
ならば
- よって
ならば
または
となります。
-
となります。
-
とおきます。
-
のとき
-
となります。
-
を
となる順序数とすると
- 任意の
に対して
-
は
の上限なので
- 任意の
-
-
のとき
-
となります。
-
を
となる順序数とすると
-
-
となります。
-
-
- よって
となります。
整列可能定理の証明(1)
定理 2.11 (整列可能定理) どんな集合 に対しても、
上の二項関係
で、
が整列集合となるものが存在する。
以下の主張を証明すれば良いので、これを証明します。
- 集合
に対して順序数
と全単射
が存在する。
[証明]
-
をとります。
- 選択公理より選択関数
があります。
-
を定義します。
- 各順序数
に対して集合
を
と定義できます。- ここで
は関数の制限、
は関数の値域
- ここで
- 各順序数
-
の像を
とします。
-
-
は集合です。
-
-
を定義します。
-
の各元
に対して順序数
を
と定義します。
-
-
の像を
とします。
-
-
は順序数からなる集合となります。
-
- 補題 1 より
が存在します。
-
とすると
が全単射となります。これは後で証明します。
整列可能定理の証明(2)
が存在するので、以下の議論は集合
についての議論となります。
補題を追加します。
補題 2
[証明]
-
-
-
-
-
- よって
補題 3 が存在します。
[証明]
-
-
-
- よって
は存在します、
- また
です。
補題 4
[証明]
-
- よって
補題 5 を
を満たす
が存在する順序数とします。すると任意の順序数
に対して
を満たす
が存在します。
[証明]
-
とすると
-
の定義より
です。
-
ならば
なので
よってとなる
は存在しません。
- これは
の仮定に反します。
-
- よって
です。
-
とすると
-
なので
-
の定義より
です。
- よって
となる
が存在します。
-
- よって
ならば
となる
が存在します。
補題 6 任意の順序数 に対して
を満たす
が存在します。
[証明]
-
ならば補題 5 から成り立ちます。
-
ならば
-
の最小性から任意の
に対して
-
のときは
なのでこのようなことは起こりません。
- よって
となります。
- よって
となります。
- よって
を満たす
が存在します。
-
- よって任意の順序数
に対して
を満たす
が存在します。
補題 7
[証明]
- 補題 6 から
- よって
- よって
- 補題 3 より
となります。
整列可能定理の証明(3)
は全単射となることを証明します。
[証明]
-
は全射であることを示します。
- 補題 7 と補題 4 から
- よって
となって
は全射です。
- 補題 7 と補題 4 から
-
は単射であることを示します。
- 補題 7 から
- よって
ならば
-
ならば
- よって
となります。
- よって
は単射です。
- 補題 7 から
- よって
は全単射となります。






