複素数を線型写像と考えて対角化すると良いと思われるのですが、その前にいったん行列を使って書き直してみます。 はユークリッド空間
の距離によるものとします。
、
はそれぞれ
、
に関する
の偏導関数を表します。
命題 1 が
の近傍で
級ならば
は
で全微分可能となります。
[証明] 、
は連続なので
となります。 は
の近傍
で偏微分可能なので平均値の定理より
が存在して
となります。よって
となって は
で全微分可能となります。[証明終わり]
命題 2 が
が
で全微分可能でコーシー・リーマンの方程式を満たすならば
は
で微分可能となります。
[証明] が
で全微分可能なので
コーシー・リーマンの方程式 、
より
となり は
で微分可能となります。[証明終わり]
むりやりという感じですが行列を使って書けましたので今後この行列の対角化を考えていきたいと思います。そうすると何かわかるかもしれませんが何もわからないかもしれません。

- 作者:乾吉, 笠原
- 発売日: 2016/08/08
- メディア: 文庫