エレファント・ビジュアライザー調査記録

ビジュアルプログラミングで数式の変形を表すことを考えていくブロクです。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

エレファントな整数論(7)

を使って良いことにしたので、前回の議論は群を使って考えることができます。 群による整数の加法 集合 と の二項演算 が は結合法則を満たす。すなわち 任意の に対して が存在して、任意の に対して 任意の に対して が存在して、 が成り立つとき と の組…

エレファントな整数論(6)

(自然数全体の集合)と数学的帰納法の関係を考察したので、ここからは数学的帰納法の原理が成り立つ が存在するとして進めます。 整数の加法 に対して を と定義します。 となります。 任意の に対して 任意の に対して (Z5) 任意の に対して (Z4) 任意の に…

エレファントな整数論(5)

自然数の乗法 乗法 を と帰納的に定義します。乗法の演算子を省略して を と書くことができるものとします。乗法は加法に優先するとしてかっこを省略することができるものとします。 のとき となるので、帰納法により (M1) 任意の に対して が成り立ちます。…

エレファントな整数論(4)

前回の議論を整数に対応するように書き直していきます。 整数の順序による表記 順序集合 の部分集合 に対して、任意の に対して であるような が存在するとき は下に有界、任意の に対して であるような が存在するとき は上に有界であると言います。 を順序…

エレファントな整数論(3)

いったんできるだけ を使わないように書き直します。これが意味があるかどうかはもう少し進めてみないとわかりません。 自然数の帰納的表記 を集合、、 とし、 は (N1)「 が 、 を満たすならば 」であるとします。 となるので が を満たすとすると、 の順序…

エレファントな整数論(2)

自然数の帰納的表記 を集合、、 とし、 は (条件1)「 が 、 を満たす集合ならば である」を満たすとします。このとき をおくと は上の条件を満たすので となります。よって となります。さらに は (条件2) を満たすとします。 は自然数全体を表す集合と考え…

エレファントな整数論(1)

ここでは「初等整数論入門」に従って素因数分解の一意可能性の定理(以下の定理 5)を数式を使って書く方法について検討してみたいと思います。この定理は「オイラーとリーマンのゼータ関数」でも取り上げられています。このブログの記事「群論の計算(20)」の…

中間報告(4)

このブログは、論理プログラミングに実行順序を指定する機能を追加してサーバーで動作するような無限に動作するプログラムを記述することを一つの目標としています。無限の実行順序を指定するには、個別に指定することはできないので、何かのパターンで指定…

エレファントな関数論(6)

コーシーの積分定理の証明 が を中心とする円の内部で微分可能とします。 が で微分可能とすると、任意の に対して が存在して が成り立ちます。 、 とすると となるので は で連続となります。 を通る長方形の積分路 に対して となります。ここで となりま…

エレファントな関数論(5)

コーシーの積分定理の証明 「複素関数概論」に従ってコーシーの積分定理の証明を見ていきたいと思います。 複素積分 向きのついた 級の曲線 上で定義された複素関数 の 上の複素積分を と定義します。 を積分路と呼びます。 弧長による積分 積分路 の弧長に…

エレファントな関数論(4)

複素数を線型写像と考えて対角化すると良いと思われるのですが、その前にいったん行列を使って書き直してみます。 はユークリッド空間 の距離によるものとします。、 はそれぞれ 、 に関する の偏導関数を表します。命題 1 が の近傍で 級ならば は で全微分…

エレファントな関数論(3)

コーシー・リーマンの方程式 定義(全微分可能) の開集合 と に対して、写像 は を満たす、 が存在するとき において全微分可能であると言います。 が の近傍で 級ならば は で全微分可能となります。証明 、 は連続だから に対して適当な をとると とするこ…