2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧
正規拡大・原始元の存在定理 ここでいったん正規拡大などの議論を考え直してみます。『現代代数学』*1、『代数学』*2 を参考にしています。復刊版があるようです。 (現代代数学) 定理 30.6 を半群 から体 の乗法群への相異なる準同型とします。このとき ()で…
根が冪根で表すことができるならばガロア群は可解群 この項は『今度こそわかるガロア理論』*1 も参照しています。 定理 6.2 を含む体 のガロア拡大体 のガロア群を とします。 が可解群である は累巡回拡大である 定理 6.4 を の原始 乗根とします。 は を含…
ガロア群が可解群ならば根は冪根で表すことができる 定理 5.27 を含む体 上のある多項式の最小分解体 は、ある を用いて と表せます。 定理 5.28 を を含む体とします。 上のある多項式の最小分解体を 、ガロア群を とするとき が成り立ちます。 定理 6.6 を…
全体が見えるまでさらに定理を書き直していきます。 可解群の定義 上の多項式 の根の1つ を加えた拡大体 を冪根拡大体と呼びます。冪根拡大を繰り返してできる拡大体を累冪根拡大体と呼びます。 すなわち体の列 が存在して、 が の冪根拡大である()とき を …
体と自己同型写像(9) さらにまた少し定理を書き直していきます。 定理 5.32 を体とします。 を の有限拡大体とします。 を と の任意の中間体とすると が成り立ちます。[証明] は 上のベクトル空間となります。その次元を とし、 を基底とします。 となりま…
体と自己同型写像(8) また少し定理を書き直していきます。 定理 5.9 を体とします。 を 上の 次既約多項式、 を の異なる根であるとすると を満たし 上では恒等写像であるような から への同型写像 が存在します。[証明] とおき、 を 上の代数の準同型で 、 …
目標 プログラミング言語Prolog拡張した「フラクタル代数言語 Fractal」を定義することをこのブログの目標の1つとしています。 背景 現在、サーバー上で無限の時間にわたって動作するプログラムと連携して、入出力を行うクライアントがあるというシステムが…
体と自己同型写像(7) またしばらくは本に沿って進めていきますが、その前に少し定義を書き直しておきます。 定義 ガロア群 は を含む体とします。 の最小分解体 の 上の自己同型群を のガロア群と呼び と表します。 定義 ガロア拡大 体 を体 の有限拡大(拡大…