エレファント・コンピューティング調査報告

極限に関する順序を論理プログラミングの手法を使って指定することを目指すブロクです。

群論の計算(16)

複素数(3)

ここではリウヴィルの定理を使った代数学の基本定理について少し触れておきますがリウヴィルの定理を証明するのはたいへんなのでそこは省略します。

 f: \mathbb{C} \to \mathbb{C} は、実数  r が存在して

となるとき、 f有界であると言います。

 D \mathbb{C} の開集合、 a \in D f: D \to \mathbb{C} とします。

  •  \displaystyle \lim _{z \to a}{\frac {f(z)-f(a)}{z-a}} = \alpha

となる  \alpha \in \mathbb{C} が存在するとき、 f a で複素微分可能であると言います。すなわち、任意の正の実数  \varepsilon に対して正の実数  \delta が存在して

  • 任意の  z \in \mathbb{C} に対して  z \in U_\mathbb{C}(a, \delta) \setminus \{ a \} ならば  \cfrac {f(z)-f(a)}{z-a} \in U_\mathbb{C}(\alpha, \varepsilon)

であるとき、 f a で複素微分可能であると言います。 \alpha f a における微分係数と呼びます。 f D のすべての点で複素微分可能であるとき  f D において正則である( f D 上の正則関数)と言います。 a \alpha を対応させる関数を  f導関数と呼び  f' と書きます。 f D において正則であるとき  f' D において正則となります。 f f' を対応させる操作を  n 回繰り返してできる関数を  f^{(n)} と書きます。

 f: \mathbb{C} \to \mathbb{C} は、任意の複素数  z に対して  z で正則(複素微分可能)であるとき整関数と呼びます。
 f: \mathbb{C} \to \mathbb{C} が整関数であるとき
 \displaystyle f(z) = \sum_{n=0}^{\infty} a_n z^n
と表すことができます(テイラー展開)。
 a_n = \cfrac{f^{(n)}(0)}{n!}
となります。

リウヴィルの定理

 f: \mathbb{C} \to \mathbb{C} 有界な整関数とすると、 f は定数関数となります。すなわち  \displaystyle f(z) = \sum_{n=0}^{\infty} a_n z^n と表すと  n \ge 1 ならば  a_n = 0 となります。

代数学の基本定理(1)

 n を正の自然数 a_0, a_1, \cdots , a_{n} \in \mathbb{C} とします。  f: \mathbb{C} \to \mathbb{C} f(z) = a_n z^n + a_{n-1} z^{n-1} + a_{n-2} z^{n-2} + \cdots + a_1 z + a_0 とします。このとき  f が定数関数ではないならば  f(z) = 0 を満たす複素数  z が存在します。

代数学の基本定理(1)の証明

任意の  z \in \mathbb{C} に対して  f(z) \ne 0 とすると、 g(z) = \cfrac{1}{f(z)}有界な整関数となります。リウヴィルの定理より  g は定数関数となります。よって  f は定数関数となります。

複素関数概論 (数学基礎コース)

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