体と自己同型写像(3)
定理 5.25
を 上の方程式の解とします。このとき
を満たす が存在します。このような を原始元と言います。
[証明]
の 上の最小多項式 の根を
の 上の最小多項式 の根を
とおきます。
をとります。
とおきます。 であり、 に対して
より ()
であることから、 と の共通の根は だけとなります。
はユークリッド整域であることから となる が存在します。 であることからユークリッドの互除法によりこの は とすることができます。
とおきます。
は と の共通の根なので 、 より
が成り立ちます。
、 () とおくと と の共通の根は だけなので となり
が成り立ちます。
よって となる が存在します。 となって の次数は1となります。 () とおくと となり となります。よって が成り立ちます。[証明終わり]
これを繰り返すと以下の定理が成り立ちます。
定理 5.26
をそれぞれ 上の方程式の解とします。このとき を満たす が存在します。このような を原始元と言います。
これも体上の代数の同型を使って書くことができると思うのですが、これは今後やっていこうと思います。今のところ本の定理をたどっているだけとなっていますが、それでは意味がないので今後改善していきます。ガロア理論を体上の代数の同型を使って書いているものは見つけることができなかったので、ガロア理論全体を書くことはあまり意味がないのかもしれませんが、部分的には書けることもあると考えています。
プログラミング言語のための極限を表す代数的構造と書き方を見つけるというのがこのブログの目的となっているのですが、今のところは見つかっていません。